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消化器内科、内科、肛門内科

ピロリ菌検査・除菌治療

ピロリ菌とは

ピロリ菌

正式名称はヘリコバクターピロリ菌といい、1980年代に胃粘膜の中に生息することが発見されました。
強い酸によって満たされている胃の中で生存できるこの菌は、実に日本人の6,000万人が感染しているともいわれています。胃炎や胃潰瘍を引き起こす原因としても有名ですが、最も重要なことは、日本人の胃がんの98%はピロリ菌感染が原因と言われていることです。

ピロリ菌の除菌治療が成功すれば、胃がんの発生率を約1/3に低下することができると言われています。
以上から、ピロリ菌感染の有無を確認することは非常に重要であり、ピロリ菌感染が証明されれば、早期にピロリ菌の除菌治療を強くお勧めします。

感染は乳幼児期に口から

ピロリ菌の感染経路については完全に特定されてはいませんが、胃の中で定着することから、口から胃に入るとされ、幼児期に感染すると考えらえています。なぜかと言えば幼児期の胃内は酸性が弱く、ピロリ菌が生き延びやすい環境下にあるからです。そのため、ご家族(保護者)の方から子どもへの家庭内感染が疑われており、なかでもピロリ菌に感染している大人から小さい子どもへの食べ物の口移しなどが原因のひとつではないかと言われています。

なお、ピロリ菌に感染するとヘリコバクター・ピロリ感染胃炎を引き起こすようになります。これは、胃・十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、胃ポリープなどの胃の病気のほか、特発性血小板減少性紫斑病や慢性じんましんの原因のひとつであり、また、萎縮性胃炎を経て一部は胃がんを引き起こすこともあります。

ピロリ菌検査について

当院では、胃がんリスク検診を推奨しています。また、尿素呼気試験を導入しています。もちろん、組織生検によりピロリ菌の存在確認も行うことができますが、推奨は前者2項です。

除菌治療について

上記の検査を行い、ピロリ菌に感染していることが検査によって判明した場合は、薬物療法による除菌治療を行います。

薬物療法では、胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害剤)と2種類の抗生物質、合わせて3種類の薬を朝と夕の1日2回、1週間内服します。なお薬を正しく服用していても、除菌に失敗することがあります。そのため最初の服用期間(1次除菌薬)による除菌率は70%~80%程度となっています。

初回治療が不成功であった場合は抗生物質の組み合わせを変えた2次除菌薬により治療を行います。2次除菌薬による除菌率は90%~95%程度であり、ほとんどの方が1回もしくは2回の治療で除菌に成功しています。

なお、2次除菌治療まで行ってもピロリ菌の除菌が成功しなかった方については、自費診療にはなりますが、3次治療をお受けいただくことの可能ですので、ご相談ください。

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